<アイボリー的> 重(かさねて)(みせる)(うつわじゅつ)- two-  

(下から)杉山作粉引たたら大皿金井啓作かきおとしステッチ大鉢杉山作粉引7寸皿(プレーン),金井作もえぎ釉取り皿
                                                写真&文   きくちもとこ
前回は"器選び"についてフォーカスを当てましたが、今回は「器=お料理をのせるモノ」という固定観念を一旦外し、1つの"モノ"として向き合ってみようと思います。器は自分と一生付き合うために"ご縁"あってやってくるモノです。今手持ちの器をひとつひとつ重ねてあげながら、それぞれの器の背景にあるストーリーを呼び起こし、思い出に浸りながら、ゆるりとした「器・時間」を愉しんでみてはいかがでしょうか。

CHAPTER 1 ・・ 器の背景にはストーリーが隠れてる!? ・・
皆さんは毎日愛用している器にストーリーが潜んでいることに気づいたことはありませんか?
たとえば....この器は
○○さんからお祝いに頂いたもの。や、この器は以前使っていたものがちょうど割れてしまってピンチヒッターとして我が家にやってきたもの。そして、これはあの作家さんから直接購入したモノetc。 といったように、きっと何かしらストーリーが絡んだ上で我が家にやってきているモノなんですよね?(∴これは器に限ってだけでなく他のモノにもあてはまる事ですけれど・・・)
▼自分の好きな色合いになるように重ねてみる。すると今までよりも何倍もその器が素敵に見えたり、何十倍も好きになったりする。(これが重魅術の罠?..笑)
(写真左 下から)大原光一作 焼締大皿、金井啓作かきおとしステッチ大鉢,金井作もえぎ釉取り皿 (写真右上 下から)杉山作粉引7寸皿プレーン 森永篤史作 鉄縁6寸皿、黒釉5寸皿鉄縁4寸皿黒釉小皿鉄縁3寸皿。(奥 下から)杉山作 粉引三日月皿、森永作 ミルクピッチャー3種。(写真右下)左:杉山作 粉引たたら大皿、金井作 かきおとしステッチ大鉢、杉山作 粉引7寸皿プレーン。上:金井作 かきおとしステッチプレート*参考商品、下:金井作 もえぎ釉てんてんドラ鉢もえぎ釉てんてん取り皿 

CHAPTER 2  ・・ 思い入れの強さは想い出の深? ・・
お気に入りの器を眺めていて、それのどこがそんなに魅力的なのか・・を考えてみたことはありますか? 単純にその器の色や形、質感や機能性が好き♪という理由のほかに、きっと何か強烈に心に残る想い出がプラスされている、、と私は思うのです。
みずのくみこさん 彩色Noel ブランチボウル 杉山作 粉引正角皿(小)
それは・・・クリスマスディナーの席のことだったり・・・
阿形一郎 やきしめ 角皿
お正月のテーブルで遭った出来事だったり・・
休日に家族で大皿料理をたらふく食べたシーンだったり・・とその時のシーンが器を見ていて蘇ってくることも多いのではないですか?

CHAPTER 3  ・・ テーブルセッティング・テーマでキマるその器のVALUE(価値)  ・・
5年くらい前でしょうか...無謀にも、あの【テーブルウェアフェスティバル(東京ドームで開催されるコンテスト)】に応募してみたことがあります(もちろん結果は落選^^;)。その時、応募用紙に作品のテーマ、お料理の内容、器のコーディネイト等をレポートする欄があったのをよく覚えています。原稿用紙のような欄があって、そこに200文字以内で説明文を書く、、、そんな感じだったと思います。

どんなメンバーで、何をテーマ(主旨)にそのお料理を食べるのか・・。お恥ずかしながら、それまでは何も考えずに食べたいものを料理しテーブルに運んでいた私でした。が、一般的なテーブルセッティングはそれらが必須条件だったんですね... その時に初めて知りました(恥)。

その主旨に合うお料理を作り、器を選んでセッティングをし、、というのがこの仕事をしている今となってはどんなに重要なことなのか、、痛いほど解かりました。

それ以来、普段のテーブルでも何かしら"テーマ"を決めて楽しむようにしています。
(これ、結構クセになりますよ〜)
杉山作粉引7寸皿(プレーン)
Summary*
CHAPTER2と3で仄めかしましたが、器のストーリーを展開させるのは皆さん(使い手)次第ということが言えます。
そしてそのストーリーをハッピーエンドに終わらせられるよう、じっくり愛情を注いで育てて行って欲しい..と願っています。

器に対する思い入れは、その背景にある思い出(ストーリー)と密な関係があるということ。
それを主にお伝えしたかっただけなのですが、だいぶ遠まわしすぎた...ですかね(笑)?

最後にひとつ忘れないでいて欲しいことが・・
その
ストーリーには...作り手による長い長いプロローグ(序章)も存在している、、ということを。。

テーマ:トレンチコートを羽織った粉引たなごころ豆鉢
私が一風変わった器の写真を撮り続けているのは・・
できるだけ皆さんの心にインパクトをうえつけたい...という思いが込められているから。なのです♪

- The End -

- 重魅術one
- 重魅術three


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