7つの質問

末國清吉さんに聞いた7つの質問

末國清吉さんに聞いた7つの質問

【2021年9月末國清吉展】


Q1. ご出身とお育ちはどちらですか?

A. 栃木県足尾町(現,日光市足尾町)生まれ。脱サラし京都の晴耕社ガラス工房、荒川尚也氏に師事。独立を期に妻の実家でもある広島で工房を立ち上げました。


Q2. アートに目覚めたのはいつ頃ですか?

A. 1999年までサラリーマンでしたので、アートとはかけ離れた場所に身を置いていました。

しかし、アートと言っても今一つピンと来ないんです。脱サラして始めたので当然美術系の学校を出たわけでもなく、また、ガラス作家はガラスの専門学校を出てる方が多いんですけど、そこにも行っていませんので。アートよりもクラフトの方がしっくりきますかね。職人のイメージ。

何かモノづくりがしたい、っていうのはサラリーマン時代から、いやもっと前から考えていたんだと思います。
脱サラのきっかけは色んな要因が重なるんですけど、その中の一つが昼休みの茶店でのランチの時に何気なく手に取ったPenと言う雑誌、その中でオールドグラスの特集をしていました。

カットを多様するでもなく素朴な作りなんですが、存在感のあるロックグラス。
こんなものを作ってみたいな、と思ったのがきっかけの大部分を占めました。
また、陶芸でもなく、木工でもなく、ガラスを選んだのもこの雑誌に出会ったからなんだと思います。

∴もぅもぅ遠い存在に思っていた作家業がすごく身近に感じる内容で引き込まれてしまいました^^
だって脱サラする前に茶店(なつかしいww)でたまたま手にした雑誌がターニングポイントになったのですから❣
私自身そんなことを考えた時があったので、もっと根性があったら
作家さんになれたのかなぁと今更ながら思ったりして...

誰かにすすめられて..とか、ではなく自分の道を自分で切り開いていく..
というのは、強い精神力と行動力が必要なんだなって
お手本を見せていただいた気分になりました
素敵なお話をありがとうございます💓



Q3. もしアーティストになっていなかったら今頃何をしていたでしょうか?

A. サラリーマン続けてたんでしょうね、そこまで嫌いではなかったので。
興味がある職業は大工ですかね。大工の棟梁かっこいいんですよ。いつかは自分で家を建てたいと思っているんです。
今現在、大工の真似事ですが、ギャラリースペースを作っている最中なんです。手作りなのでいつ完成するのやら。

サラリーマンも嫌いではなかったなんて尊敬してしまいます(←私はムリだったので^^;)
それ以外の職業は大工の棟梁ですか。もの作りの達人末國さんらしい回答ですね❢
ギャラリースペース完成したら遊びに行きたいと思っています〜楽しみ💓


Q4. この仕事に就いて一番印象に残った出来事は何ですか?

A. 独立後初めての露店販売でしょうか。
広島に戻り、工房の改装や窯の製作に丸一年を要しましたので
初めてガラスを吹くのも一年ぶり。
何もかもが一からなので当然出来るものは大したものじゃなく、それでも何とか形になった物を、たまたま目にした地元のフリーマーケット(怪しい)へ
参加料千円だったか忘れましたが、それを払い出展しました。小さなタープの下、足のぐらつく棚の上に器やらコップを数点。

その後ろに折り畳みの小さい椅子に座っていました。
しかし、待てど暮らせどお客が来ない。半日経っても二人か三人。出展者もまばらだったので、まさに自分の居場所が、つげ義春の無能の人状態。
俺は石を売っているのかと思えて来るほどぽつんとしていました。
帰り際に古着を売っていたおじさんがコップを一つ買ってくれました。おじさんも多分一枚も売れてないだろうに。
千円の所を五百円だけ貰いました。帰りの車の中で少し泣いたのを思い出します。商売って大変なんだなあってしみじみ思いました。」

このお話を聞いて私も思わず涙💧が...
作家人生初期はきっと作家さんなら全員経験していることなのでしょうね
その古着屋のおじさん なんて人情のある方なのでしょ😂😂
売れっ子になると忘れてしまいそうなのに、末國さんもスエさんも『初心』をいつまでも忘れないでいる作家さんなのだ...と感動しました😂

「俺は石を売っているのか」というこのフレーズ、すごく深いですね。
つげ義春さんの無能の人、読んで見たくなりました笑
ほんとに貴重なお話をシェアしてくださりありがとうございました✨


Q5. これまで作ったことがないもので、今後作ってみたいと思う作品はありますか?

A. 建築関係で使えるもの。ドアノブとか取手とか。鉄と組み合わせて何か作りたい
なと考えています。椅子もいいかな。」

ガラス製のドアノブ、とってもおしゃれだと思います!
鉄のものとの組み合わせも素敵!
木や鉄とガラスって相性めっちゃめちゃいいですものね。
椅子~!どんなのだろう?とっても興味あり。いつか椅子の作品も発表してくださいね♪




Q6. お休みの日の過ごし方はどんな感じですか?

A. 決まった休みは無く、ほぼ何かしら動いています。
田舎暮らしはすることが多いんです。草刈りに薪割り。今は空いた時間は大工仕事です。
しかし、これからのシーズン。唯一の趣味でもあるキノコ採りが始まるのです。
こうなると仕事そっちのけで山に入ってしまいます。11月中旬までは仕事が手に着かない日々。

そういえば・・・以前末國さん奥様のキノコの手料理の瓶詰めを頂いたことがありましたね。

ヒラタケだったかなぁ~。お手製柚子胡椒も美味しく頂きました。
〇〇狩りも大好きだし、キノコも大好きだから今度一緒に連れてってください笑


Q7. 自身の作品作りで最も大切にしているコトは何ですか?

A. 邪魔しない、ってことでしょうか。素材であるガラスの優位性は透明であること。だからなるべく邪魔せずに、いかに内容物を引き立てられるか。
料理やお花の美しさには敵いません。

ガラスそのものもキラキラして綺麗なんですが、何かが入ることでより一層輝けると思うんです。また自分のガラスは、原料を独自に調合していて、ガラスそのものを一から作っています。
透明感や艶を第一に考えて調合しているので、一味違ったガラスの質感を感じて
頂ければと思います。


以上、末國さんご回答ありがとうございました。

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