7つの質問
若生紗耶香さんに聞いた7つの質問
若生紗耶香さんに聞いた7つの質問
Q1. お生まれとお育ちはどちらですか?
A. 生まれは兵庫県神戸市で、小中高は尼崎市で過ごしました。
Q2. アートに目覚めたのはいつ頃ですか?
A. 物心がついた頃からモノを作ることは好きだったと 思います。
絵を描いたり、おもむろに鳥小屋を作ってみたり… (鳥は飼っていません笑)
進路を考える高校生の時、将来は漠然と何かを作っている自分の姿が自然に想像できました。 その何かを探している中で見た陶芸の職人さんが、ろくろを挽く姿が衝撃的で、 手先の動きだけでみるみる粘土の形が変わる面白さに一目惚れをして今に至ります。
作ることに惹かれモノづくりに興味をもちましたが、美しい工芸品と人の暮らしの関係性を感じていくうちに本当の意味でアートに目覚めたのかなと思います。
∴兵庫で生まれ育ち、現在も淡路島で 暮らしていらっしゃる若生さん。 先日お会いした際、親しみのある関西弁がとても印象的だったことを思い出しました。
ものづくりが大好きで、小さい頃からその憧れをずっと大切にされてきた姿勢、本当に素敵ですね。 そして何より、 その感性を表現する“道具”や スタイルが、今も変わらずに 一貫しているところに 深い魅力を感じます。
Q3. もし作家になっていなかったら、今頃何をしていると思いますか?
A. ん~…、飴細工の職人さんですかね。
手仕事からは離れられないみたいです(笑)
小さい頃に夏祭りの屋台で見た職人さんがその場で要望に合わせて作り、飴細工を受け取る方々の笑顔が何だか素敵だなと思ったのを覚えています。
わくわくした気持ちをお渡しできる技術に憧れていたのですが、それは今の制作への向き合い方にも繋がっていますね。
∴本当にブレないんですね(笑)お客さまの目の前で、要望に応えて飴細工を作る職人さんが原点だったなんて! 「わくわくした気持ちを届ける技術」、今のお仕事にもちゃんとつながっていて、作品からもすごく伝わってきます^^
私もつい先日、素敵なお仕事だなぁと感動した出来事がありました。 あるシンガーソングライターの方が、ライブでお客さんからメッセージを集めて、それを5分くらい黙読して即興で歌にして届けてくれるステージ。胸が熱くなりました。
陶芸でも、目の前でお客さんの“欲しいカタチ”を作り上げるって、きっとできるんでしょうね。 そんなお仕事、ほんとにリスペクトです! そう言えばこの間、淡路島の工房で、私たちの「こんな器が欲しい!」って話を4時間も(笑)じっくり聞いてくださって、今回のWEB展に反映してもらえたことにも改めて感動しました。 若生さんのヒアリング力すごすぎます。ますますリスペクトです。
Q4. 今回の展示会で一番思い入れのある作品はどちらになりますか?
A. 釉薬や技法を試作しながら作った作品全てにもちろん愛着はありますが、今回調合した藍白(あいじろ)釉のシリーズは私の中で新しい挑戦でした。
シンプルで料理を引き立てることを意識して制作に向き合い実用性を考えました。 自然な釉の景色を楽しみながら日々気軽に使ってもらえると嬉しいです。
∴やはり新作は生まれたばかりの子供のように愛おしい感覚なのでしょうね。
写真ではなかなか伝わりにくい色味ですが、実際に手に取っていただくと、その奥行きのある美しさを感じていただけるはず...と思っています。
また、裏面や側面に施された白色、そして斜めに入った(鎬ではない)縞模様にも心を奪われました。 落ち着いたトーンのため、お料理も肩肘張らずに盛り付けられるところもツボですし、フォークやナイフでガシガシ使えるタフな質感も◎ あと、電子レンジや食洗機にも対応しているし、重さも気にならない所も気に入っています。
三拍子揃った器たち、お陰様で私も毎日楽しみながら愛用させていただいています^^
Q5. この仕事をしていて、これまでで一番印象に残った 出来事はどんな事ですか?
A. 弟子入りをして一年が経った頃、 初めてクラフトイベントに出店しました。 私の作った作品にお金を出して欲しいと思ってもらえるのかな…と不安の中、『こんな素敵な器を作ってくれてありがとう』とお客さまに言っていただきました。
感謝は私の方なのに凄く嬉しくて。 その時に作った器が誰かの暮らしの一部になるという事を実感し、使っていただく方にとってどんなモノが良いのかを第一に心掛けるようになりました。
∴まぁなんて素晴らしいエピソードなのでしょう。 独立への、記念すべき第一歩という印象を受けました。忘れることが出来ない瞬間ですね!
陶芸歴10年と伺いましたが、そのときのことを時折思い出し、ご自身を鼓舞していらっしゃるのでしょうね。 使い手あっての仕事ですので、私も同様に、初心に立ち返り、お客様から寄せられたお言葉に浸る時間を持つことがあります。
私たちがしているのは”夢を届ける仕事”と思います。 食事をいただく道具を売っている事に相違ないのですが、道具ならば、量産品で済むはずなのに、わざわざ手仕事の器を選んで買ってくださるのですから。 いつまでも、お客様の夢に寄り添ってお仕事出来るといいですよね。
Q6. お休みの日は何をして過ごしていらっしゃいますか?
A. 友人と美味しい食事をしに出掛けたり、自然のある静かな場所 が好きなので、海をぼーっと眺めたりまったりしている事も多いです。
まとまった休みがつくれる時には海外でバックパッキングをして各国の文化を直接肌で感じたいです。 円安が早く落ち着くことを願っています…。
∴一番最初に若生さんにお会いしたときに抱いた印象は、「なんて透明感のある方なのだろう……」というものでした。 そしてご一緒に過ごした数時間の中で、その印象はますます強くなっていったことを、今でも鮮明に覚えています。
たとえば、お家の目の前の海で釣りをされて、その魚をさばいて召し上がっているお話を伺ったり、町一番の美味しい海鮮丼のお店に連れて行ってくださったり、 最後には夕日が美しい絶景スポットにもご案内いただいたり……。 ご自身が日々楽しまれていることをオープンにお話しくださり、自然体でいらっしゃる姿がとても嬉しく、印象的でした。
大好きだというヨーグルトラッシー(笑)までご馳走になり、飾らないお人柄にますます惹かれました。 またお会いしたい、と思わせてくださる本当に魅力的な方です。
「また来年も淡路島に遊びに行かせてください」とお伝えしました。 今度バックパッキング旅のお話も伺いたいと思います。 ほんと、早く円安解消されて為替を気にせずに、また自由に飛び回れる日が来るといいですよね❢
Q7. 自身の作品作りで最も大切にしている信念があれば教えてください。
A. 頭の中で作りたい器を想像するとき、料理の盛り付けまで考えながら釉薬や形を考えるようにしています。 そこからさらに食卓の空間にズームアウトして、楽しい食事の時間に馴染む様子が想像できると思えたものを形にするようにしています。
好きの感覚を身近に置かれている方々の暮らしに少しお邪魔するので、心地よさを感じてもらえるようなものづくりにこれからも励んでいきたいです。
∴素晴らしいですね! 盛りつける料理や食卓の風景まで思い描きながら器をかたちづくっている、というお話にじんときてしまいました。 実際に作品に触れると、その想像の深さや温かさがちゃんと伝わってきて、なんだか心がふっと緩むような感覚になります。
そして、実際に盛りつけてみると、不思議とその料理の完成度も器のお陰で高いものとなります。 そう、ジブンでジブンを褒められる…そんな一品が出来上がるのです。
日々の暮らしをやさしく見つめている作家さんならではの、繊細なまなざしと洞察力に改めて感動しています。 そんな器たちと出会えたことが、今とても嬉しいですし、これからも、どんな作品が生まれてくるのか…楽しみでなりません。
- 2025.05.13
- 10:17
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